赤い馬
母の夢
ある日母が、不思議な夢を見たと話す。
赤い馬が大水で川に流されて腰を痛めた。
そんな夢を見たと・・・

しばらく黙って母の話を聞いていた父がゆっくりと話し出した。
それうちの馬だ・・・
若い頃(20歳ぐらい)に家にいた馬を川沿いある畑の木につないでいた。
自分が乗っていた馬だと・・・
ある日の大雨で川が増水し、馬は流されてしまったと。
確かに腰を打って痛めたと。
父のその時の心境は、計り知れないものがあるが、
なぜその馬の夢を母が見たのかも不思議でならない。